普通のクリンチャータイヤ(Continental Speed King CX)でチューブレス化できるかやってみた!

インプレ

なんでわざわざこんなことするのか?
グラベルロードを仕立ててちょっとくらいの悪路コースでも走りに行きたい!となると、チューブドだとやっぱりリム打ちパンクが心配になりますよね。
タイヤ幅も太めを選択するので、その分チューブレスにして軽量化も狙いたくなります。
そんならチューブレスタイヤでやれよ!と思うのが普通なんですが、まあ興味半分です。
シーラント入れればできちゃったりしないのかなあという素朴な疑問です。
うまくいけばタイヤの選択肢がぐっと広がるので、まあダメもとでやってみました。
結論的には、、、、なんだかんだありましたが今のところうまくいってます。
最初は数時間で空気抜けちゃってたんですが何度か微調整しているうちに抜けなくなり、現在は問題なく使えています。
空気圧の落ち方はラテックスチューブのタイヤよりはいいんじゃないでしょうか?
このへんの内容をご紹介したいと思いますね。
よかったら試してみてくださいね、自己責任で。。。。

シーラントを入れる場合はチューブレスレディと呼ばれるようですが、チューブレスといってるタイヤもシーラントを入れて使うことを推奨しているものもあるようなので実際のところ定義はあいまいみたいです。
シーラントを入れると取り扱いが厄介ですが、小穴のパンクなら空気が抜けにくいとか、タイヤのセット状態に対して空気リークのばらつきが減るなどメリットがあるので、入れておくのが無難なんでしょうね。
むしろシーラントを何cc入れるかがけっこう微妙だと思っています。
25Cだと30ccくらいが標準的みたいですが、これより多く入れてる場合も少なく入れてる場合も両方のケースがあるようなので、うまくいったらシーラント量を減らす検討もしてみたいですね。
とはいってもうまくいかなきゃはじまらないですけどね。。。
シーラントは補充や定期交換が必要ということになってますが、実用上は使ってて空気が抜けやすくなたったらシーラントのメンテをするくらいが理想ですね。
うまくいったらちゃんとメンテするんじゃなくて放ったらかしでどの程度ちゃんと運用できるかみたいなことも検証できたらいいなあと思っています。

使ったホイールはこちらです。
VENNホイールのALTER44 TCCです。
44はリムハイト44mm、TCCはチューブレス・カーボン・クリンチャーの略です。
ホイール側はちゃんとチューブレスに対応のものを使いました。


タイヤはこちらです。
ContinentalのSpeed King CXです。
グラベル用の35Cになります。

Speed King CXの32Cはカタログ値290gの超軽量タイヤなのでたぶん35Cも似たようなレベルなんだろうと勝手に思い込んでいたんですが、現物を実測したらぜんぜん重くてびっくり!
でもちゃんと調べたら「32Cはしなやかで軽量なレース用」なのに対し「35Cは堅牢なグラベルバイク用」でカタログ値も440gでした。。。
自業自得ですがちょっとがっかり。。。

シーラントはSTAN’S NO TUBEです。
シーラントも調べてみるとピンキリなんですが、どうもこいつは間違いない製品みたい。
STAN’S NO TUBEを使って問題があるようなら、シーラントのせいじゃないと判断していいんじゃないかと。

ビード上げ用のポンプはこちらです。
GIANTのCONTROL TANKです。
TANKをあらかじめ加圧しておいて、それをタイヤに一気に供給してビードを上げるという優れもの。

経験上は普通の手動ポンプでビードが上げるのはまあ無理ですね。
過去には新品タイヤではそこそこすんなりビード上がったのに、タイヤを使い込んだらぜんぜんビードが上がらなくなっていてうんざりした記憶もあります。
そんなときでも携帯式のCO2インフレーターを使うと問題なく上がるんですが、CO2カートリッジは高いし非常時にはよいかもしれませんが通常時にはちょっと不向きです。
必要な時に在庫を切らしてたりするとショックですしね。

さてでは実際にトライしてみた結果です。
まずはシーラントなしでビードが上がってそこそこ空気圧が上がるかですね。
シーラントはあくまで「小穴塞ぎ」なので、活きるのはビードが上がって空気圧が上がってからになります。
なので最初はシーラントなしでやります。
ホイールにバルブをはめてタイヤをセットします。
それからGIANTのCONTROL TANKに通常の空気入れで空気を入れて加圧します。
CONTROL TANKはMAX180PSI/12気圧となってたのでそこまで加圧しましたが結構力がいります。
気合注入って感じですね。
それで注入完了したらCONTROL TANKの吐出側のホースをホイールのバルブにしっかりとセットします。
準備ができたらいざCONTROL TANKのバルブをオープンです。。。。
しかし、、、、、ビードはぜんぜん上がりません。
上がる気配すら感じさせてくれません。
何度かやってみましたが過去のCO2インフレーターでの経験と比較すると、どうも空気注入の勢いが弱い感じがします。
ちょっと試しにバルブのコアを外してやってみることにしました。
バルブのコア部分では流路がかなり絞られているので、そこの抵抗で勢いが殺されているのでは?
再びCONTROL TANKに気合の空気注入。
ホースをバルブにセットし、いざCONTROL TANKのバルブを開くと、、、、おー、今度はビードが上がってタイヤが膨らんでます、パチパチパチ!
しかしCONTROL TANKの吐出側のホースを外すと、ホイールのバルブのコアを抜いているのでせっかく入った空気は抜けてしまいます。
でもご心配なく。
いったんビードが上がれば、ここからは普通の空気入れで簡単に空気を入れることができます。
なので、CONTROL TANKのホースを外す→バルブからシーラントを注入(ビードを落とさないように注意!)→バルブのコアを取付け→通常の空気入れで空気を入れる という手順でシーラントと空気を入れることになります。
これで一応はクリンチャータイヤに空気が無事チューブレスで入ったわけです。

次の問題はここから空気が抜けないか?ということになります。
とりあえず3気圧程度空気を入れてタイヤをいろんな角度に傾けつつ空転させて、シーラントがタイヤ内にまんべんなくいきわたるようになじませます。
それでとりあえず放置して様子見です。
さて最初は、、、、2-3時間でタイヤはぺしゃんこでした。
何度か同じようにやってみたののの、大差ない時間でやはりタイヤはぺしゃんこでした。
シーラントの量は最初は30ccでやっていたのですが、よく考えると30ccは25Cでのよくある推奨値なのでエアボリュームが多い35Cだと少なすぎるのかもしれません。
ということでもう30cc追加してトータル60ccにしてみたんですが、これもそんなには影響してないみたいでしばらくするとタイヤはぺしゃんこです。
いったいどこから抜けてるんでしょう?
ということで家族の目を盗んでお風呂でチェックです。
その結果わかったのは、パンクのように特定の場所から著しく漏れてるわけではないということです。
一見どこから漏れてるかよくわからないのですが、よく見るとタイヤサイドの全周から細かいエアバブルがじんわりと漏れ出ているのがわかりました。
インターネットでいろいろググってみると、どうやらチューブレスタイヤはタイヤの内面側に気密性を確保するための膜の層があるらしいんですね。
チューブレス用じゃないタイヤはこれがないので気密性が保たれないらしい。

でもそういう小穴にこそシーラントって有効なのでは?と思うものの、現実にシーラント入れてもエアが抜けてるので限界があるということなの?
まあダメだった時のためにインナーチューブも買ってあるし、もういい加減あきらめるかとも思っていたら、いい情報を入手しましたよ。
どうやら「シーラントをなじませる作業はタイヤの推奨MAX圧でやるべし!」ということらしい。
確かMAX圧にして小穴をできるだけ拡大させた状態のほうがシーラントが小穴に入っていきやすいような気はします。
ということで空気圧を3気圧から6気圧に変更した結果、、、明らかに効果がありました。
1日放置しても空気圧は下がるもののタイヤはぺしゃんこにはなりませんでした。
これは良さげなので、6気圧にセット→タイヤをいろんな角度で空転させシーラントをなじませる→1日放置を計3サイクル実施しました。
その結果、3.5気圧セット後に1週間放置してもタイヤはぺしゃんこにならないレベルになりました!
これなら実用上問題ないレベルといえるんじゃないでしょうか。
最初からここまでいろいろやってたので、ホントに推奨MAX圧で3サイクルでよいのか?とか、ホントにシーラントは60ccもいるのか?とか、ちょっとまだ把握しきれていないところはあるものの、タイヤ前後輪2本は実用上問題なく使えるようになったので、うまいことやればうまくいくことは確認できたかなあと思います。

さてここまで来ればようやく試走ですね。
近所のグラベル混在のコースを1h程度走ってきました。
空気圧はぜんぜん問題なく走れました。
ひょっとするとある程度空気が抜けなくなったら実走したほうが早くなじむのでは?という気もしています。
実走のときはシーラントはタイヤの中で常に暴れてますし、段差など路面の状況に対応して空気圧も変動するので、タイヤの微小な小穴にシーラントをいきわたらすには効果的なのではないでしょうか。
でもなじみが不十分で実走中に空気が抜けたら最悪ですけどね。
ちょっとリスクが高いので、もっと慣れるまでする気にはなれませんが。。。
それにしても35Cはすばらしく乗り心地がよいです。
チューブレス効果と合わせてホントしなやかな走りです。
また35CになるとさすがにMTBみたいに走りが重くなるのでは?と思っていたんですが、意外にもフィーリングとしてはぜんぜん悪くないんです。
すごく進んでくれる感じで良い印象でした。
タイヤが400gオーバ-ということでそれだけでも相当不利なハズですが、いい意味で予想が裏切られてすごく可能性を感じています。
ちょっとこれは早く本格的なロングライドに投入したくなってきました。
ホント楽しみです!

コメント

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